生翠 seisui - 舟醒 shusei’s diary

書画のあれこれエトセトラ

社中展に向けて

皆様こんにちは。
お花が楽しみな季節になりました。
桜便りはまだまだ続いていますが、チューリップや木蓮辛夷ネモフィラ等も真っ盛りに咲き誇っています。
大輪の椿も咲き始めて、子供の頃に訪れた大島で見て、感動した思い出があります。

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さて、例年ですと今頃は洛陽中国書法水墨画院、矢形嵐酔教室社中展の作品制作に、一心不乱に向かう時期です。
私も理事として漢字と抽象水墨画を書かねばならず……
漢字は何とか仕上げたのですが、抽象画の方はいつも紙に向かう時は何も考えていません。
今回は、代表主幹から「仮名紙」を使った作品の課題が出されました。
金砂子の入った鼠色の綺麗な仮名用半切紙です。
半切は縦135センチ、横35センチの細長い画面になります。
どう構図を取るか悩みます。仮名でも横には広がれないので、縦長に書きます。
人の目線は上から下に流れていきますので、何処にポイントを絞るか、アクセントはどうつけるか、紙の外への空間も意識しなければなりません。
写真と同じように、広い外界をカメラのフレームに収めるが如くに、切り取りを想像します。

仮名紙は滲みが極力抑えられて、加工とよく書かれていますようにドーサ引きがしてあります。
散りばめられている金砂子も、考えなければなりません。
墨を磨りながら考える事にしましょう。
青墨に僅かな茶墨を混ぜる調墨をします。
地色が鼠色なので、黒を少し入れないと青が同化してしまうので、敢えて茶墨を入れました。
あまり強すぎてもいけないので、茶墨には仮名墨を使いました。

思うがままに筆を走らせ、構図を取っていきます。
なかなか良い出来になり、下絵のつもりがこのまま清書になりました。
代表主幹の最近の流行りで、金銀銅箔を使うのがお気に入り。
清書に際して散らしてみたら、との事で散らしてみました。

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金砂子もあり、銅箔を置いてどうか?とも思いましたが膠を塗り、置いたり粉にして蒔いたりしてみました。
案外、軽やかな作品になったような気がします。
問題はお題です。この作品になんと付けるか…
皆様のイメージは如何でしょうか?
私が付けたお題とは全く違うイメージを持たれる方も少なくありません。

「私にはこう感じたの」
「私はこんな風に見えたわ」

と個展でも沢山の感想を頂きます。
とても嬉しいことです。
皆様もコメントに感想など、寄せて頂ければ幸いです。


舟醒


「木漏れ陽」
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