生翠 seisui - 舟醒 shusei’s diary

書画のあれこれエトセトラ

年賀状

皆様こんにちは。

もういくつ寝るとお正月♬

子供の頃はよく歌いました。
クリスマスも終わり、仕事納めも、いや年末年始なんて無い、という業種の方もおられるでしょう。
今年はなんと言ってもコロナで振り回された一年でした。
来年こそ明るい、牛歩であっても前に進んで行きたいものです。

そんなことを思いつつ、この時期にもう一つの大仕事!
メールで「あけおめことよろ!」なんて、数年前には除夜の鐘と、新年開けると当時に一斉送信したりもしました。

しかしそこは日本人だから?

年賀状を数枚は書かなくては、ならない方もいらっしゃるでしょう。
私も正直に申せば苦手で苦痛です。
はっきり言って住所や宛名等は書では書きませんし、葉書に小さい文字で書く「旧年中はお世話になりました」等という文言は、和歌や俳句には出てきません。
書をやっていると大抵、綺麗に書けるでしょ!とか、ちょっと古い時代の達筆なご親戚の方の、筆で書かれた手紙を持ってきて「読んで下さい」とか、天袋整理してたら掛け軸が出てきたんだけど、これは何?なんて書いてあるの?とか、色々質問されるのですが…

これも正直、殆ど“ごめんなさい”です。
筆しか筆記用具が無かった時代、書道というより今の皆さんの鉛筆やボールペン字と一緒で、それぞれ個性溢れる書体なのです。
書道ですと特に今の時代は整えられた字体を書き、その会派所属や協会所属で若干の差があるものの、見慣れた字体なのです。
個人の書体は崩し字も自分流に崩されていたりしますから、見慣れていないと中々読めるものではありません。

私が経験不足というのも否めませんが、個人の達筆な方のお手紙等は、苦労します。
書道にも五体字類や仮名辞典等があり、様々な時代の文字、歴代書聖と呼ばれる書家の文字等を集めた辞書があります。
そうした大家の字体を学ぶのが書道の一つでもあり、個人の個性の強い筆文字を見慣れるまでには、少し時間がかかります。
返って筆跡鑑定ですとか、能書家(書聖の文字の収集家)等の方が、余程読めるのではないかしら?と思うのです。

苦手な年賀状を書きながら、こんなことを感じたものでした。
例え苦手でも筆を持って書いていると、色んなアイデアが浮かんできます。
世界に一つしかないオリジナル作品です。
楽しんで書いています。


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