生翠 seisui - 舟醒 shusei’s diary

書画のあれこれエトセトラ

書画の醍醐味

皆様こんにちは。

年の瀬も押し迫り、今年もあと二週間程になりました。なんと言ってもコロナのお陰で、狂わされた一年になりました。
仕事も自宅でコロナ疲れもあり、お家でじっとしてるのも飽きましたね。

そんな中でも書画を書いていると、時間を経つのも忘れてしまいます。
例え短時間でもサラサラと書ける書画は、気分転換にもなります。
好きな書や画を書く、描くからだけではなく、墨を硯で磨る時間もとても大切な時間で、リラックス効果抜群です。

墨を磨るなんて疲れるだけじゃない…

小学校の授業で墨を磨るのは、苦痛以外の何物でもなかったかと思います。
時間の関係上、一度か二度の体験で墨汁を使ったことでしょう。
所が大人になり墨を磨る時間が、こんなにも楽しく、そして磨ることが気持ち良いこととは知らずにいた事に驚かされました。

f:id:Seisui_Shusei:20201221204726j:plain

墨を磨るのは、心を落ち着かせる為です

等と良く言われますが、ひたすら磨っても磨っても、そんな事は無くて疲れるだけ…私も経験があります。
しかし、正しい墨と硯の使い方をすれば、本当に心穏やかにリラックスタイムになるのです。
瞑想と言っても良いくらいに、静かな時が流れていきます。
そして紙に向かい筆を運び、書画を作っていく…
完成した作品は真の自らが生み出した芸術であり、誰かの真似をしたりしてはいません。
何処かの美術学校に行かなくとも、芸術作品が生み出せるのです。

筆の使い方、目的にあった毛質や長さを選ぶ、墨を選ぶ、硯を選ぶ、紙質によっても滲みや掠れ、墨の色合いさえも微妙に違いがあり、幾通りもの表現の選択肢が広がっていきます。
こんなにも面白く、美しい、豊かな表現が出来る書画は素晴らしい芸術です。
伝統芸術でありながらも、今日まで、そして未来へと続く書画芸術は本当に素晴らしいと思います。